当院では様々な理由で外科手術によって腫瘍を取り切れない場合にレーザー治療を行う場合があります。


写真のモルモットちゃんは頭部に腫瘍ができ、他の動物病院で切除が難しいと診断され、当院にいらっしゃいました。腫瘍が大きくなりすぎて頭は傾き、動きも緩慢になっていました。切除するには耳も含めて広範囲な頭部感覚器の切除が必要になるため術後の生活に影響が出てしまいます。飼い主様と相談した結果、根治は望めなくても腫瘍の縮小を望まれたので、半導体レーザーによるICG治療を提案しました。




何回かレーザー治療を繰り返す中で2ヶ月前後で腫瘍は小さくなっていきました。治療中この子の体調は安定しており、食欲が落ちることはありませんでした。


今では毛も生え、元々の腫瘍が大きかったため皮膚にひきつれが生じてはいますが、気にならない程度に落ち着いています。飼い主様も大変御喜びになり、諦めずに良かったと思える症例でした👏
動物も高齢化が進んでおり、この子のように腫瘍に苦しむ子は多く、特に小動物では切除のために麻酔をかけることも難しい場合があります。そのような場合でも少しでも苦痛を取り除けるように体になるべく負担の少ない治療を提案しております。